肝臓病の原因には、ウイルスやアルコール、薬物(健康食品も含む)、自己免疫の異常、栄養の偏りが挙げられます。
食生活とのかかわりでいえば、生ものには十分気をつけてください。例えば、A型肝炎が主に食べ物(生の魚介類)や生水を介してウイルスが経口感染します。中高齢者は既にA型肝炎に対する抗体(身体の防衛軍)を持っている場合が多いですが、若い方はほとんど持っていません。上水道の発達していない地域への旅行を考えていらっしゃる場合は、あらかじめワクチンを使って体に防衛軍を備えてからお出かけされることを、お勧めします。
一方、E型肝炎は、シカやイノシシ、ブタが感染していることがあり、これらの生肉を食べることで感染しますので、必ず火を通して食べるようにしましょう。
ここで、肝臓病をお持ちの方に特に注意していただきたいのが「ビブリオ・バルニフィカス感染症」です。魚介類を生で食べたり、海水に傷口を浸けたりして、原因菌が感染します。特に肝硬変の方は体の免疫力が落ちている場合が多く、そのような方に感染しますと敗血症といって、ばい菌が身体中をめぐる病気を起こす可能性が高いです。致死率も高い怖い感染症です。感染が起こりやすいのは、海水の温度が上がる5月から10月ごろで、ちょうど今シーズンに入っています。
熊本でよく食べられているアナジャコ(シャク)には、背綿の部分にこの菌が多く繁殖しますので、絶対に生では食べないでください。内海は海水の温度が高くなりますので、そういう所で獲れるもの、特に“底もの”と呼ばれるものには、注意が必要です。
2008-01-22