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C型慢性肝炎の治療


c型肝炎   脂肪肝   肝臓病   肝硬変   肝臓癌予防
質問1 今は、痛くも痒くもないのになぜ治療をするの?
回答 C型慢性肝炎の方は、無症状であることが多いのですが、ほうっておくと数十年のちに、肝臓癌や肝硬変へ進展する患者さんがあり、そのような方に病気の軽いうちに治療が行われます。



質問2 どんなときに、どんな治療をするのですか?
回答 1 
C型肝炎の活動性が高く、肝臓の細胞がたくさんこわされているときは、体がだるかったり、なんとなく食欲がなかったりすることがあります。GOT・GPT*も200前後あります。自覚症状をとるためにも、C型肝炎を落ち着かせる治療が必要です。


2 
病気の進展が早いと考えられるのは、やはりC型肝炎の活動性の高いとき、つまりGOT・GPTが高くなっているときです。このときは、C型肝炎を落ち着かせるための何らかの治療が必要です。


3 
またすでにC型肝炎がかなり進展している方、つまりF分類*のF3に当たる方は、治療によって肝硬変になるのを免れるようにします。


4 
若い方は、今はC型肝炎が軽症であっても、「完治を目指す治療」を早めに受けておくことを進めます。C型肝炎ウイルスがいる限り、生涯のうちであるとき急にC型肝炎の活動性がたかくなるときがあるからです。



質問3 経過観察のみで何もしていませんが大丈夫ですか。
回答 1
肝機能をみる血液検査で GPT(=ALT)が正常値に近い30以下のときは病状が落ち着いて、肝臓病の進行はゆっくりしている時と考えられます。血小板という血液の成分を測定して、15万以上であれば経過観察がよいでしょう。




血小板が15万未満になっていたら、そのときまでに、知らないうちに病気が進行していて、肝硬変に近づいたF2・F3レベル(どんな病気?病気の経過のページ参照)の可能性があります。完治を目指す治療の適応も考えて専門医に診てもらいましょう。



GPT(=ALT)が30以上のときは完治をめざす治療を考慮してもよいでしょう。
あなたの年齢が60歳以上でしたら、完治できる可能性をよく考慮して治療をはじめてください。とくに日本人の多くの50歳以上の女性患者さんは、現時点(2007年)保険適応で受けられる最も効果のある治療であっても、半数以上のかたがウイルスが消えないことがわかっています。


質問4 どんな治療法がありますか。
大きく分けると次の1と2のふたつです。


1 完治を目指す治療 (抗ウイルス治療:専門用語)
完治とは完全に治ることです。慢性の病気は治癒することが少ないのですが、C型肝炎はウイルスによる感染症ですから、その感染源であるウイルスが身体からいなくなれば、なおります。
昭和の時代には、治すことの出来なかったこの病気も治療法の進歩により、かなりの確率で完治させることが可能になりました。ウイルスは細菌とちがって抗生物質が効きません。抗ウイルス効果のあるインターフェロンという薬を主に使用します。
(完治を目指す治療の詳細へ)



2 進行を遅くする治療 (肝庇護療法=かんひごりょうほう:専門用語)
C型肝炎の進展を遅くすることで、将来、肝硬変や肝臓癌で苦しむことの無いようにする治療です。前述の抗ウイルス治療に比べて身体への負担が軽く長期(3ヶ月から数年)にわたって続けていく治療です。

始めるのもやめるのも容易で、副作用がほとんど無く、効果があるのですから、GPTが高い患者さんには年齢を問わずお勧めします。高かった数値が落ち着くと自覚的にも快適になってきます。
高いGPTとはどのぐらいかというと100以上の時はぜひ治療を始めて欲しいですし、50から100では、患者さんの病態とご本人のご希望とを合わせて判断することになります。

具体的には、
1 ウルソ(正式名称 ウルソデオキシコール酸)という薬を毎日飲み続ける。
ウルソ100mg錠を一日6錠が標準です。


2 強力ミノファーゲンC(正式名称 静脈注射用グリチルリチン)の注射を週に2から3回受ける。最低1ヶ月、病状がおちつくまで2年間ぐらい続ける場合もあります。
静脈注射でないと効果の出ないことが、患者さんにとって負担になります。


3 除鉄(じょてつ)療法
上記のふたつの治療に比べて比較的新しく導入された治療の方法です。肝臓専門医師でないとおこなわないことが一般的です。しかも有効なかたは限られていて、患者さんの約3分の1です。のこる3分の2の方には効果はありませんのでやたらに鉄制限をしてはいけません。
C型慢性肝炎の3分の1の患者さんの肝臓に鉄の過剰な沈着があり、この鉄が酸化ストレスとなって病状を悪化させているという事実がわかりました。このような患者さんは、鉄制限の食事をとり、血液を一回に200から400ml抜く(瀉血・しゃけつ)治療を受けます。肝臓の鉄が徐々に除かれて、上昇していたGPT(ALT)が下がってきます。 






*肝癌の予防

C型慢性肝炎の患者さんが一般の人に比べて大変高い確率で肝臓癌になることは、病気の経過のところで述べました。それならば、何かよい予防法がないかを当然考えます。

現在までにはっきりした事実として示されていることは、インターフェロン治療で完治した人のみならず、ウイルスは消えないもののC型肝炎の活動性が弱まった人たちにも発癌(癌ができること)、が少ないことです。2番に示した進行を遅くする治療もその結果として、肝硬変への移行が遅くなり、発癌も抑制されます。アルコールをたくさん飲まないこともそのひとつです。

そのほかに生活や食事や栄養素のとり方の工夫が考えられていますが、その有効性は、検証されている途中です。


Author : http://park3.wakwak.com/~c-kane    2008-01-16

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