インターフェロン療法の副作用はインフルエンザに似ている
「四○度近い高熱がずっと続き、ひどいだるさから毎日ゴロゴロ寝ているだけ。頭の毛も抜けて、外出時は帽子が手離せなくなった」
「本当にまったく食欲がなくなり、一日に一食も食べられない。病気のつらさよりも、こちらのほうにまいったというのが正直な気持ち」
インターフェロン療法を受けた患者さんには、このようにつらい副作用を経験した人が実に多くいます。
症状の程度に個人差はありますが、病気の治癒よりも先に体と心がまいってしまい、さらに効果もあがらなかったことで、「何のために治療をうけたのかわからない」と憤慨する人もいます。
インターフェロン療法とは切っても切り離せない、こうした副作用はいったいなぜ起きるのでしょうか。
先にご説明したとおり、インターフェロンとはもともと、ウイルスなど外敵の侵入がきっかけで、体内で産生されてウイルスの撃退に働くものです。
たとえば、インフルエンザのウイルスに感染したとき、高熱、倦怠感、悪寒、体のふしぶふしの痛みが感じられますが、こうした症状はインターフェロンがウイルスに攻撃を仕掛けている表れなのです。
つまり、ウイルス性慢性肝炎の治療で、人工培養したインターフェロンを体に注入する場合も、インフルエンザにかかったときと同じような症状が表れるわけです。これをインフルエンザ様症状といって、特に発熱が発生する頻度が高く、治療を受けた患者の九割に起きるといわれます。倦怠感、頭痛なども約半数の患者にみられるようです。
さらに、治療期間が長引くにつれて、より深刻な副作用が表れるケースに注意しなくてはいけません。
発症頻度は低いながらも、よく知られているのが、うつ病などの精神症状でしょう。不眠に悩まされるようになり、焦燥感・不安感が増して、思考能力がにぶってしまう……こうした抑うつ症状が悪化すると、最悪の場合は自殺に至ることもあるので、家族や周囲の人間は気を配らなくてはいけません。
症状によっては、インターフェロン療法を中止することにもなるでしょう。また、体の異常でも、間質性肺炎・甲状腺機能障害・不整脈などが発症するケースがあり、全身状態を注意深く観察し、明らかに異常な症状が表れれば、X線検査などを受ける必要があります。
専門家からは、インターフェロン療法に精通した医師が行うのなら、深刻な副作用は起こらないという意見もありますが、現実にすべての患者が、そうした名医に治療してもらえるわけではありません。
患者のなかいは、同じ病気にかかっている知人が副作用に苦しんでいる様子をみて、「私はインターフェロン療法をうけません」と医師に宣言する人もいます。
基本的な投与期間である六ヶ月間、ずっと心身の不快症状に苦しむくらいなら、治療を受けないほうがいいという気持ちは、みなさんにも十分理解できることでしょう。
「C型肝炎肝臓ガンの時代は終わった」より抜粋
2008-07-10