番組制作会社の草分けのテレビマンユニオン元社長で、メディアプロデューサーの村木良彦さんが21日午後10時17分、肝不全のため東京・信濃町の慶大病院で死去した。72歳だった。昨年10月に入院して肝臓がん細胞摘出手術を受け、一度は快方に向かったものの、今年に入ってから容体が悪化。最期は家族に看取られて亡くなった。
「去年の暮れにお見舞いに行ったときはまだ元気でした。今年に入ってから意識があったり、なかったりという状態が続いていたそうです」。昭和34年TBS入社の同期で、45年の会社設立に参加した同社取締役副会長の今野勉氏(71)は、本紙の取材に沈んだ声で明かした。
TBSでドキュメンタリー「ハノイ・田英夫の証言」など歴史的番組を手掛けた村木さんは、一人で退社する予定だったが、プロデューサーだった吉川正澄氏(故人)が会社設立を進言。同じくプロデューサーの萩元晴彦氏(故人)、今野氏を加えた4人が中心となり、TBSを退社した25人が結集。日本初のドキュメンタリードラマ「欧州から愛をこめて」、長寿番組の「世界・ふしぎ発見!」などを制作した。
村木さんは59年の社長退任後、数々の事業に参加。昨年、関西テレビの情報番組「発掘!あるある大事典II」のねつ造問題で、放送倫理検証委員会の委員を務めた。今野氏は「温厚で大きな声を出したり、険しい顔をすることもなかったけど、ずっと戦い続けてきた人でした」と、テレビ界のパイオニアをしのんだ。
2008-01-23